「歌ってみた」や「ゲーム配信」には欠かせない機材のマイクですが、種類が多すぎてどのマイクを買ったら良いかわからない。という方は多いと思います。
MIXで生計を立ててるミキシングエンジニアの私が厳選して情報を集め、それぞれの用途に合ったおすすめのマイクを紹介します。
この記事では
- どういう方にどのマイクが向いているのか
- それぞれのマイクのメリット
- それぞれのマイクの特徴
について解説していきます。
ダイナミックマイク、コンデンサーマイクって何が違うの?

ダイナミックマイクと、コンデンサーマイクの違いを簡単に説明すると一番の違いは録音範囲です。
ダイナミックマイクはマイクの近くにある音のみを拾いますが、コンデンサーマイクは広い範囲で音を拾ってくれます。

録音範囲が広がれば音声を正確に拾いやすくなりますが、その分環境音やノイズなども拾いやすくなってしまいます。
さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

【2万円前後】初心者おすすめコンデンサーマイク
LEWITT / LCT240 Pro

LCT240 Proの特徴
低価格帯の中ではかなりクリアな音質低価格帯のコンデンサーマイクで質が良いものはとても少ないのですが、LCT240 Proは音をかなりクリアに録音してくれます。
そのため静かな曲をよく歌う方や、女性ボーカルにはとてもおすすめのマイクです。
別売りにはなりますが、専用のポップガードがマグネット仕様で取り外しが簡単なため、メンテナンスも楽に行えます。金属製なので水洗いも可能です。
・女性ボーカル
・低予算で、マイクを買いたい
・クリアな音声で録音、配信をしたい
・ポップガードのメンテナンスを楽にしたい
audio-technica / AT2020

コンデンサーマイクの中ではとても安価で音質も悪くないマイクです。
音がフラットと聞くと一見悪いように聞こえますが、クセがないというのは初心者にとってはとても良いことです。初心者のうちは音の基準が全くわからないため、特徴がないAT2020から入り、「もっと高音域が出るマイクが欲しい!」などの欲が出たら別のマイクを購入するというのを強くおすすめします!
安いマイクなので音量を上げ過ぎると少しホワイトノイズを拾ってしまいます。
・初めてコンデンサーマイクを買う
・低予算で、マイクを買いたい
・いきなり高いマイクを買うのは怖い
MXL / V67G-HE

このマイクは中音域から高音域にかけて解像度が非常に高く、細かい表現もしっかり録音してくれます。高音域はキンキンしにくく、また音に芯があり、音が細くなりにくい特性があります。
V67G-HEには以下の付属品が含まれています。

・専用のハードケース
・クロス
・ポップガード
・ショックマウントホルダー
ハードケース付きなので持ち運びにも最適です。専用のポップガードは固定する部分が少し緩いので別途でポップガードを購入する必要がありそうです。
・低予算で、マイクを買いたい
・自分の表現力を活かしたい
・スタジオなどに持ち込んで使用したい
【3万円~】音質重視!高品質なコンデンサーマイク
LEWITT / LCT440 PURE

高音の伸びが良く透明感のあるクリアな音質です。静かな曲、女性ボーカルとの相性がとても良いです。
高音の伸びが出るマイクにありがちなキンキンとした感じも少なく、クリアに録音されるためアコースティックギターとの相性もとても良いです。
専用のポップガードがマグネット仕様で取り外しが簡単なため、メンテナンスも楽に行えます。金属製なので水洗いも可能です。
LCT440 PUREには以下の付属品が含まれています。

・専用ケース
・ウインドスクリーン
・専用のマグネット式ポップガード(金属製)
・ショックマウントホルダー
・女性ボーカル
・弾き語りを配信や録音したい
・高音域を綺麗に録音したい
・ポップガードのメンテナンスを楽にしたい
AKG / C214

音に芯があり、力強い表現がしやすいマイクです。激しい曲や、男性ボーカルとの相性がとても良いです。
上位機種のC414(10万円相当のマイク)と同じ振動版(ダイアフラム)を使用しているためC414とほとんど変わらない音質で録音することが可能です。
ローカット切り替えスイッチがついています。スイッチをオンにして録音するとポップノイズ(ボフッという息がかかる音)がかなり軽減されます。
C214には以下の付属品が含まれています。

・専用のハードケース
・ショックマウントホルダー
・ウィンドスクリーン
専用のハードケースが付属しているため、持ち運びにも最適です。
・男性ボーカル
・力強い表現が得意
・音質重視で録音、配信をしたい
・スタジオなどに持ち込んで使用したい
Neumann / TLM 102

業界最高クラスのマイクをいくつも取り扱っているNeumann社。
プロが一般的に使用することが多い「U87Ai」の下位モデルが「TLM 102」になります。宅録向けで、一般人をターゲットにして作られたマイクです。
Neumann社のマイクは他のマイクとは段違いで音質が良いです。抜けが良く、音の解像度もとても高いです。
TLM 102にはポップガードが内臓されているため、ポップガードを使用しなくてもある程度のポップノイズ(ボフッという息がかかる音)は除去してくれます。
・最高品質で録音、配信をしたい
・長い間使用したい
・曲によってマイクを変えるのが面倒

【1万円前後】初心者おすすめダイナミックマイク
SHURE / SM57 LCE

アコースティックギター、ギターアンプ、ドラム、どんな楽器とも相性が良いです。
指向性(録音範囲)が鋭いためハウリングしにくく、環境音も入りにくい仕組みになってます。
指向性が鋭い反面、ポップノイズ(ボフッという息がかかる音)に弱いためボーカルなどには不向きです。
・楽器の録音がしたい
・弾き語りの録音、配信がしたい
SHURE / SM58S

オーディオ業界で知らない人はいない。と言っていいほど有名なマイクです。「58」、「ゴッパ」、「ゴッパチ」なんて言われたりしています。
50年以上プロの間で使われているマイク。使いやすさ、頑丈さから現在もプロのライブなどで使用されています。
音に芯があり、力強い表現がしやすいマイクです。激しい曲や、男性ボーカルとの相性がとても良いです。
スイッチ付きなので配信中、咄嗟にミュートしたいときに役に立ちます。型番の後ろにSがついているマイクはスイッチ付きのマイクになります。
バスが全焼して洋服、携帯電話、機材、その他の荷物が全て燃えたにもかかわらず、SM58だけは無事だった。なんていう逸話もあります。
どれだけ耐久性に優れているかは、こちらに耐久テストの記事があるので、詳細はこちらの記事をご覧ください。
・男性ボーカル
・力強い表現が得意
・配信中すぐにミュート切り替えできるマイクが欲しい
SENNHEISER / e935

音が籠りにくく、高音が綺麗に録音されるため静かな曲、女性ボーカルにはおすすめのマイクになります。
高音域が綺麗に録音されるマイクは低音成分が少なくなりがちですが、e935は低音もしっかり録音されるため、バランスよく録音できます。
指向性(録音範囲)が鋭いためハウリングしにくく、環境音も入りにくい仕組みになってます。
・女性ボーカル
・弾き語りを録音、配信したい
・ライブで使用したい
AKG / D5

温かみのある優しい音質です。静かな曲や、弾き語りと相性が良いです。
口元から多少離れて歌っても音質・音量が大きく変化しにくいです。
指向性(録音範囲)が鋭いためハウリングしにくく、環境音も入りにくい仕組みになってます。
・温かみのある優しい音質で歌いたい
・弾き語りを録音、配信したい
・ライブで使用したい
【3万円~】音質重視!高品質なダイナミックマイク
BeyerDynamic / TG V70DS

低音が出るマイクにありがちなボワボワ~とした感じもなく、綺麗に低音が強調されます。
BeyerDynamic社の製品はどれも低音がしっかり出るものが多いです。
ゲイン(音量)が大きいため声量に自信がない方にはおすすめです。
ゲイン(音量)が大きいためライブなどの大音量でも声が埋もれることが少ないです。
指向性(録音範囲)が鋭いためハウリングしにくく、環境音も入りにくい仕組みになってます。
・低音がしっかり出るマイクが欲しい
・声量に自信がない
・ライブで使用したい
SHURE / MV7

ホワイトノイズ、ポップノイズ(ボフッという息がかかる音)を拾いにくい仕様になっています。
感度が高いので多少マイクと離れていても、しっかり音を拾ってくれます。ダイナミックマイクにしては珍しい仕様です。
マイクを使用するとなるとXLR端子は直接PCに差し込めないため、オーディオインターフェースを購入する必要があるが、MV7はUSB接続が可能なのでPCに直接差して使用することができます。
マイク本体にマイク感度調整、ミュートボタンがついているためすぐに音量調整、ミュートを行うことができます。(USB端子接続の時のみ使用可能)
専用アプリを使用してEQ、コンプレッサー、マイクミュート、マイク感度などを調整できます。細かく調節できるため自分の声と相性が良い設定を見つけられるかもしれません。
・オーディオインターフェースを持っていない
・もっと楽に配信したい
・自分の声にあった音質で配信、録音をしたい
・設定を細かく調節できるマイクが欲しい
SHURE / SM7B

様々マイクと比較して圧倒的に音質が良いです。
音の厚みもあり、低音域から高音域まで綺麗に録音されます。
感度が低いため、ホワイトノイズなどの環境音が入りにくいです。
中音域をブーストしてくれる切り替えスイッチがあります。中音域がブーストされることによってボーカルに厚みが出たり、よりはっきり聞こえるようになります。
ポップノイズ(ボフッという息がかかる音)を拾いにくくしてくれます。
他の物と比べ音質は段違いで良いものの、感度が低いため声量がないと音があまりマイクに乗りにくかったり、感度や距離の設定が初心者には少し難しい可能性があります。
重さがあるため、マイクアームも良いものを使わないと重さでマイクが垂れてしまいます。
マイク本体が765gなので耐荷重770g以上のマイクアームを買えば問題なく使用できるかと思います。
マイクアームは下にあるリンクのものを購入すれば問題なく使えます。
・マイク、I/Fの操作に慣れていてる
・もう1つ新しいマイクを探している
・ハイエンドマイクで録音、配信したい
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